【素起こしとは?】文字起こしの種類を紹介!

【素起こしとは?】文字起こしの種類を紹介!

「文字起こしの作業をする」と言っても、人によって起こし方は様々です。

文字起こしの種類を知ることで、よりイメージに近い文字起こし作業ができるようになるでしょう。
今回は、素起こしという文字起こしの種類をご紹介します。

この記事でわかること

・文字起こしの作業内容

・素起こしの特徴、作業の目的

目次

文字起こしとは?

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文字起こしとは、スマホやレコーダーで録音した音声やビデオの内容をテキスト形式に変換する作業のことをさします。
会議や講演、インタビューなどの音声記録の内容をテキストとして書き起こす作業などが多く、以下のようなさまざまな目的で利用されます。

議事録・データ分析・アクセシビリティの向上・資料の作成

文字起こしに複数の種類があるのはなぜ?

「耳で聞くとき」と「目で読むとき」の受け取り方の違い

私たちが日々話している会話には、「耳で聞くだけなら気にならないが、文章にすると不自然さが目立つ内容」
が多くあります。例えばこんな経験はありませんか?

・「はい、はいその件についてはそうですね、えーっと、先日の打ち合わせで…」
・「あのー、はい、少し話が戻るのですが、はい、あの件って、どうなってますか?」

言い間違いは誰にでもありますし、言葉に詰まることもあるでしょう。「あのー」や「えーと」などの意味のない言葉も頻繁に挟まりますし、考えながら会話をすると言葉の順番が入れ替わることも珍しくありません。

これらは、話し言葉としては自然ですが、文字起こしされた文章としては読みづらい印象を与えるでしょう。
このような話し言葉の不自然さをどこまで修正するかが、「文字起こしの種類」によって異なります。

文字起こしの3つの種類

TASRU編集部

文字起こしには3つの種類があります。
文字起こしのレベルに合わせて方法を決めましょう。

素起こし話した内容を一字一句そのまま文章に書き起こすこと
ケバ取り「あー」や「えっと」など不要な部分は書かずに文章にすること
整文文章にする際に自然になるよう、言い回しや表現を整えて文章にすること

文字起こしの種類が分かれているのは、それぞれの文字起こしに適した用途や目的があるからです。
音声データを扱う場面によって、ニーズに合わせた文字起こし方法を選びましょう。

素起こし

特徴:素起こしは、言葉の間に出てくる「えー」「あー」「うーん」などの口癖や感嘆詞、言い間違い、冗長な表現なども含めて記録するため、話し手の言葉遣いやイントネーション、話の流れを忠実に反映できます。

目的:一語一語忠実な内容を把握する必要がある時や、法律分野や学術研究、言語学の分析などで利用されます。

使われるシーン:話された内容をそのまま残すことで、話者の意図や感情、話の進め方をより正確に理解できるようにするために使われます。特に言語学やコミュニケーションの研究では、言葉の細かい表現も分析の対象となるため重要になります。

ケバ取り

特徴:ケバ取りは、「えー」「あー」「うーん」といった口癖や、言い間違い、冗長な表現を削除する方法です。ただし、話の意味や内容に影響を与えない範囲で行われるため、発言の骨子やニュアンスはそのまま残ります。

目的:内容は忠実に保ちながら、読みやすさや理解しやすさを向上させたい場合に利用されます。たとえば、会議記録やインタビューの文字起こしなどで、正確性が求められつつも長々しい部分を削りたいときに使われます。

使われるシーン:主に話の内容を変えることなく、無駄な部分を省いて読みやすくするために行われます。特に読む側にとっての負担を減らし、効率的に情報を伝える目的で使われることが多くあります。

整文

特徴:整文は、ケバ取りの内容にさらに手を加え、文法的な誤りを修正し、自然な文章に整える方法です。会話の口語調を修正して、書き言葉として通じるようにします。また、意味が不明瞭な箇所を整理し、読み手にとって理解しやすいようにします。

目的:公開される文章やレポート、記事、公式文書など、最終的に読者に提示される形を整えるために利用されます。読みやすさと論理的な構成が重要となるため、口語を整理して文体を統一します。

使われるシーン:整文は、文章としての完成度を高めるために行われます。スムーズな会話の流れにするため、文法や構造を修正し、書面として通用する形にすることで、プロフェッショナルな印象を与えることができます。

「素起こし」で会話内容を正確にしよう!

素起こしは、話された内容を一言一句正確に文字に書き起こす方法です。

「あのー」や「えーと」などの意味のない口癖や感嘆詞、言い淀み、言い間違いもすべてそのまま文章化します。
そのため、素起こしされた文章は読みにくくなり、要点を伝える際には向いていません。

しかし、素起こしの文章には「その場の雰囲気を正確に再現するのに役立つ」というメリットがあります。

素起こしのメリット

「その場の雰囲気を正確に再現するのに役立つ」

「えーっと」という言葉が挟まることで、話をしている人が言葉に詰まっているということが分かったり、相手が言い淀んでいるなら、会話に迷いがあるということが分かります。

このような素起こしの特性を生かせる場面はたくさんあり、内容の理解のしやすさよりも会話の正確性や話し手の心情が重要な場面では「素起こし」が向いています。

このように、会話の雰囲気を正確に再現したい時に採用されるのが「素起こし」という手法なのです。

「素起こし」の主な利用用途

・証拠書類の作成
・会話の分析
・言語の研究
・カウンセリング

目的や内容にあった文字起こしの選び方を紹介!

改めて、文字起こしとは、スマホやレコーダーで録音した音声やビデオの内容をテキスト形式に変換する作業のことを指します。仕上がりの用途によって、「素起こし」「ケバ取り」「整文」から適切な文字起こし方法を選択する必要があります。

どの種類を依頼するかを事前に決めておく必要があるため、会話の雰囲気を確認したいのか、必要な情報だけを読めれば十分なのか等、文章化する目的に応じて作業内容を決め、効率的に活用できるようにしましょう。

「自分の音声はどの起こし方が適切なのか?」と悩んだ場合は、文字起こし業者に用途と合わせて問い合わせをしてみてください。

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