大学生や教授、研究者の方々にとって、取材の音源をもとに論文を作成することは珍しくないかもしれません。しかし、録音を聴きながら論文をまとめるのは、非常に時間と手間がかかる作業です。
録音機器の不調やマイクのセッティングの問題で音声がうまく記録されなかったり、発言が聞き取りにくい状況も発生し、論文の執筆以外の部分で悩まされることもあります。
また、録音が正常に行われていたとしても、全ての音源を聞き返し、必要な情報を抽出する作業は非常に大変です。
このように、取材音源の処理に困っている方々には、文字起こしサービスの利用をおすすめします。
この記事でわかること
・取材音源の文字起こし方法
・便利な文字起こしサービスの使い方とおすすめ紹介
文字起こしとは?
文字起こしとは、スマホやレコーダーで録音した音声やビデオの内容をテキスト形式に変換する作業のことをさします。
会議や講演、インタビューなどの音声記録の内容をテキストとして書き起こす作業などが多く、以下のようなさまざまな目的で利用されます。
取材音源の文字起こしをする4つのメリット
自分で取材音源を聞き直し、それを文章にすることもできますが、この作業には多くの時間と手間がかかります。これらの作業を「文字起こし代行サービス」に依頼すれば、効率よく作業ができるでしょう。
文字起こしを行わずに論文用の音源を確認する際は、音源を何度も聞き返すしか方法がありません。再生箇所をある程度予測して聞き直すことはできるかもしれませんが、内容を目で見て確認ができないため、どうしても手間がかかってしまいます。
その点、音源を文字起こしして文章化しておけば、内容を視覚的に把握できるため、確認作業が格段に効率的になります。
また、学生の方であれば、日頃の講義やゼミでのディスカッションを録音し、それを文字起こしすることで、簡単に講義ノートや論文用のメモを作成することもできます。
今回は、論文用の音源を文字起こしするメリットを4つ紹介します。
1.作業の効率アップ
音源を文字起こしして文章化しておくことで、論文やレポートに引用する際の手間を大幅に削減できます。
さらに、文章の組み立てや要点の整理もしやすくなり、作業効率が大きく向上するでしょう。
2.ピンポイントで検索できるようになる
音声データしかない場合は、目当ての内容を探すには音源を何度も聞き返すしかありません。
しかし、文字起こしで文章化しておけば、キーワード検索が可能になり、「あの話はどこだったかな?」といった場面でも、すぐに該当箇所を見つけられます。
音源のままでは探し出すのが困難な情報も、文章化されていれば瞬時に確認できるので、時間の大幅な短縮が可能になります。他の作業により多くの時間を使えるようになるでしょう。
3.日本語以外の文字起こしにも対応している
文字起こし業者が提供するのは、日本語の音声を文章化するだけではありません。
英語をはじめ、中国語、韓国語、ロシア語、フランス語、ドイツ語など、さまざまな外国語に対応できる業者も存在します。また、翻訳や英文校正などのサービスを提供している業者もあり、外国語での取材音源の文字起こしだけでなく、それを基に作成した論文を海外に向けて発表する際にも活用できます。
4.専門分野の文字起こしもできる
文字起こし業者には専門知識を持つ人材が多く、普段の会話ではあまり使われないような難しい専門用語でも正確に書き起こすことが可能です。
また、自分の専攻分野に詳しい人や、ある程度の知識を持つ担当者に依頼できるかどうか、事前に確認することもできます。そのため、理工学や医学、薬学といった難解な学術分野の論文作成にも活用できます。
おすすめの文字起こし方法を紹介!
文字起こしの代行を依頼するなら「ココナラ」がおすすめ!
文字起こし代行サービスに依頼する際には、当然ながら費用がかかります。
研究室では、論文作成用の予算が出ていることも多く、個人で負担することは少ないかもしれません。しかし、限られた予算は効率よく使いたいものですし、参考文献の購入や他の出費も少なくないため、コスト管理は重要です。
もし費用を抑えたい場合は、一度自分で文字起こしを行ってから論文作成に取りかかるという選択肢もあります。ただし、慣れていない人が文字起こしを行うと、思った以上に時間と労力がかかってしまうことが多いです。
特に締め切りが迫っている場合には、文字起こしにかける時間が惜しく感じるでしょう。そんなときは、代行業者への依頼を検討してみてください。
クラウドソーシングサイトで個人事業主に外注できる、おすすめのサイトはこちら。
ココナラでは、より希望に沿った個人事業主を探すことができます。
AIによる文字起こしアプリも検討してみる
アプリやツールを活用すると、作業効率を大きく上げることができます。
昨今のAIはとても進化しており、うまく活用することで人の手で行う作業の手助けをしてくれます。
おすすめのAI文字起こしサービスを紹介しているので、ぜひ参考にしてみて下さい。
おすすめのAI文字起こしサービス3選!
ビジネスシーンなどで利用を検討される場合は、AIの自動文字起こしサービスもご検討してみましょう。
膨大なデータを文字起こしするのに向いており、プランによる選択肢も豊富です。
おすすめのAI文字起こしサービスは、以下の3つになります。
それぞれ翻訳機能や単語登録、話者識別などの便利なオプションがついていますので、自分に合うアプリを見つけて作業効率アップを目指しましょう!
文字起こし アプリ | 公式サイト | 料金 | 無料お試し | 文字起こし時間 | 多言語での 翻訳 | カスタムで 単語登録 | 話者識別 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Notta | 公式サイト | プレミアムプラン 1,317 円〜 | 【あり!】 無料のままでも 利用OK! | 1,800 分 / 月 無制限もあり | 42言語 リアルタイムでも可能 | あり | あり |
WITH TEAM | 公式サイト | 1分間120円〜 | なし | 制限なし | 別途見積 必要 | 記載なし | 用問い合わせ |
AutoMemo | 公式サイト | 13,860円 買切り | なし | 制限なし | 72言語 | 記載なし | あり 話者ごと要約OK |
Notta
Notta(ノッタ)は、高精度なAI文字起こしであり、日本語や英語を含む42言語に対応しています。
リアルタイムでの文字起こし、音声ファイルの文字起こし、Web会議の自動文字起こしと録画ができるほかにも、録音済みの音声ファイルをインポートするだけでデータ化することができます!
さらに、文字起こししたテキストの内容をAIが自動的に要約してくれるので、議事録作成はもちろん、ブレインストーミングの内容を後から整理・振り返ることも簡単にできるようになります。
編集データはtxt、docx、srt、pdfファイルとして保存できます。
文字起こし方法 | ・録音済みの音声データ ・音声や動画ファイルのアップロード |
複数言語 | 42言語対応 2言語の同時翻訳も可能 |
話者識別 | あり |
読み取り精度 | 高い 認識率は98.86%以上の実績! |
対応端末 | PC・スマホ(iOS、Android) |
料金プラン | ●個人向け フリー:無料 プレミアム:1,317円/月 ●チーム・企業向け ビジネス:2,508円/月 エンタープライズ:要相談 |
WITH TEAM
WITH TEAMの文字起こしサービスは、業界最高水準のクオリティと迅速な納品が特徴です。
価格は1分あたり120円からとリーズナブルで、プランによってライターや校正者の人数を選ぶことができます。
ライトプランではスピーディーな納品が可能で、スタンダードプランでは厳密なチェック体制が整っています。
ISMS(ISO27001)認証を取得しているため、情報セキュリティも安心です。導入実績にはKADOKAWAや講談社、大学など、多くの企業や教育機関が名を連ねています。
さまざまな用途に対応し、議事録やインタビューの文字起こしから裁判記録まで、幅広く利用されています。
文字起こし方法 | ・マイページから、音声や動画ファイルのアップロード ・メールで仕事内容を送る際に添付して送信も可能 |
対応言語 | 日本語と英語に対応。 英語の音源や動画の文字起こしも可能 |
話者識別 | あり |
読み取り精度 | 高い プランによって校正者が加わるため、精度がさらに向上 |
対応端末 | PC(WindowsやMac)スマホ(iOS、Android) |
料金プラン | ●ライトプラン 価格:1分あたり120円~ 内容:ライターと最終チェック者の2名体制。スピードとコスト重視のプラン。 納期:通常1日~2日。特急対応も可能です。 ●スタンダードプラン 価格:1分あたり180円~ 内容:ライター、校正者、最終チェック者の3名体制。正確性と質の高い文字起こしが可能。 納期:通常2日~3日。特急対応も可能です。 |
AutoMemo
AutoMemoは、会議録やインタビューの文字起こしに最適なAIツールです。
98.9%の精度で文字起こしを行い、自動で要約も作成できるため、作業の大幅な効率化が可能です。
ブラウザ上で完結し、データはクラウドに保存されるため、いつでも簡単にアクセスできるので作業効率も上がります。
1時間の録音であれば約20分で文字起こしが完了するのが特徴で、会議の議事録作成、インタビューの原稿作成、ボイスメモの書き起こしなど、様々なシーンで活躍します。
OneDrive、Google Drive、Dropboxとのクラウド連携も可能です。
文字起こし方法 | ・音声データや録画ファイルのアップロード ・オンライン会議ツールを利用したブラウザ上での直接録音 |
対応言語 | 1度の録音に対して1言語のみ対応 |
話者識別 | あり |
読み取り精度 | 高い(98.9%の精度!) 話者ごとの要約機能もあり、後からの見直しや編集も便利 |
対応端末 | PC(WindowsやMac)スマホ(iOS、Android) |
料金プラン | ●お試しプラン(無料) 料金: 無料 文字起こし時間: 月1時間まで 要約機能: なし ●スタンダードプラン 料金: 月額1,480円(年払いの場合、月額1,280円で合計15,360円/年) 文字起こし時間: 月30時間 要約機能: 10回/月 ●プレミアムプラン 料金: 月額2,480円(年払いの場合、月額1,980円で合計23,760円/年) 文字起こし時間: 月30時間 要約機能: 10回/月 企業のニーズに合わせた法人向けの大容量プランもあり |
文字起こしアプリの注意点
メリットの多い文字起こしアプリですが、上手く利用していくためには、いくつか注意点もあります。
環境に左右されやすい
文字起こしアプリは対面での小規模な打ち合わせやインタビューでは高い精度で文字起こしや翻訳ができます。
しかし環境が整っていない場合は十分な性能を発揮できないこともあります。
例えば、参加者(発言者)が20人以上と多い、声のボリュームが小さい、部屋が広く声が響く場合などです。
特にオンライン会議ではクリアな音声を収録するために、しっかりとイヤホンマイクやヘッドセットを準備しましょう。対面での会議の際も、外付けマイクを設置することなどで対策ができます。
また、周りのノイズは文字起こしの精度に大きく影響するので、ノイズが少ない静かな環境を確保することが重要です。
さらにアップロード型の文字起こしアプリを使用する場合は、録音データの品質やファイル形式が文字起こしの結果に影響する場合があります。高品質なデータを使用するようことで、文字起こしアプリの性能を最大限引き出すことができます。
専門用語は読み取りが難しい
文字起こしアプリは、専門用語や業界特有の言い回しが頻出する会議等には対応が難しいことがあります。
音声がクリアであっても、これらの用語を正確に聞き取るのは人間だって苦労します。
そこで文字起こしアプリの多くは、専門用語を事前に辞書に登録して精度を向上させることが可能です。また専門外の分野で使用する際は、関連用語をリストアップして準備することが効率化につながります。
文字起こしする前にしっかりと事前準備をすることで、アプリの性能を最大限に活かすことができるので、専門用語の多い会議などで使用する場合は、上記の対策・準備を事前にしておくようにしましょう!
文字起こしアプリのよくある質問
ここからは、「文字起こしツール・アプリ」を選ぶ際や、導入の検討の際によくある質問をまとめています。
文字起こしアプリの精度はどの程度ですか?
精度はアプリによって異なりますが、最新のAI技術を使用するアプリは高い精度で音声をテキストに変換できます。
複数の話者がいる場合でも正確に文字起こしできますか?
多くの高品質なアプリは複数の話者を識別し、それぞれの発言を正確に文字起こしできます。
文字起こしアプリはどのようなファイル形式に対応していますか?
多くのアプリは、MP3、WAVなどの一般的な音声ファイル形式に対応しています。
アプリはリアルタイムで文字起こしできますか?
一部のアプリではリアルタイム文字起こしが可能ですが、対応していない場合もあります。
文字起こしアプリの使用にはインターネット接続が必要ですか?
多くのアプリではインターネット接続が必要ですが、オフラインで動作するアプリも存在します。
文字起こしデータのプライバシーは保護されますか?
殆どのアプリはユーザーのデータプライバシーを重視し、適切なセキュリティ対策を講じています。
利用前にしっかりと規約を確認しましょう
文字起こし後の編集機能はありますか?
多くのアプリには、テキストの編集や修正機能が備わっています。
言語のサポート範囲はどのくらいですか?
アプリによって異なりますが、複数の言語に対応しているものもあります。
文字起こしアプリを活用して業務を効率化しよう
文字起こしアプリ・ツールを上手く導入・活用できれば、膨大な作業時間がかかる文字起こし作業の時間が短縮でき、他の業務をする時間が増えたりと効率化が進みます。
また、会議の出席者のうち議事録作成担当を設ける必要もなくなるので、より会議の内容に集中・意見などが出やすくなるなどのメリットも挙げられます。
文字起こしアプリ・ツールは、難しい操作方法はあまりないので、誰でも簡単に活用ができます。
ぜひPCやスマホでダウンロードし、効率化して見てください。
まとめ
今回は、卒論や研究で使える取材音源の文字起こし方法を紹介しました。
音声データが文章として手元にあるだけで、情報の整理や把握が圧倒的に楽になり、最終的には論文作成の時間を大幅に短縮できます。効率的に作業を進めたいときは、ぜひ文字起こしサービスの利用を考えてみてください。